久しぶりに本を読み終わった。なんか全然読んでないな。
5月ごろだと思うが敦煌文書のことがニュースに出ていたのがきっかけで読んでみた。
科挙に落ちて放浪中の超行徳があるきっかけで辺境の地西夏に行きそこで西夏軍の兵隊になり隊長朱王礼とめぐり合う。漢人ながら西夏軍として活躍するが、西夏が漢人の支配する瓜州、沙州(敦煌)を支配下に入れようとしたとき、朱王礼が西夏王李元昊に突如反抗し、瓜州、沙州は戦乱の地となり、朱王礼も戦死し沙州太守の一族も滅亡する。その混乱の中で仏教に帰依するようになっていた超行徳は沙州の寺にふんだんにあった仏典をいくらかでも救おうと石窟に隠したものが敦煌文書となった、という話だ。
中国に興味があるわけでもないのだが、超行徳がどうなるか知りたいので一応読みきることができた。でも最後結局行方不明なんだよな。超行徳、朱王礼と甘州のウイグル王族の女との関係も、朱王礼が最後に李元昊を裏切る理由のひとつになるのではあるが、女が前半で死んでしまってそれから忘れられてしまっている(行徳もそうだけど読者も忘れてしまう)ので話の筋に絡みきっていないように思えた。有名な本だから一応読めてよかったけど、自分的にはいまいちだったかな。